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車両用回転灯の耐振動性能はどう選ぶ?固定式・マグネット式の違いと45・90・110m/s2

車両用回転灯の耐振動性能と固定式・マグネット式の違い

車両用回転灯・表示灯には、耐振動性能として45・90・110m/s²などの数値が示されています。

これらは、メーカー所定の試験条件で確認された性能値です。「フォークリフトなら90m/s²」「重機なら110m/s²」のように、車種ごとの必要値を示すものではありません。

製品を選ぶときは、耐振動値だけを見るのではなく、使用する車両や用途、取付方法、電源電圧などの条件から候補を絞ります。そのうえで、採用する取付方法での耐振動性能を確認します。

この記事の結論:耐振動性能を軸に、車両用回転灯を次の4ステップで選びます
  1. 黄色・緑色・青色を公道で点灯する場合は、色と用途について公的機関へ確認する
  2. 常設するなら固定式、車体に穴を開けず必要なときだけ使うならマグネット式を選ぶ
  3. 使用する車両・用途から候補製品を絞り、車両の電源電圧、取付スペース、耐振動性能、色、光り方を確認する
  4. 取扱説明書どおりに取り付け、固定部やマグネット面を定期的に点検する
※黄色・緑色・青色の主な用途と公的機関の確認先は、第6章で案内します。
第1章:固定式とマグネット式の違い

どちらが優れているかではなく、使い方に合う取付方法を選びます。常設と着脱では、優先する点が異なります。

取付方法メリットデメリット・注意点
固定式ボルトなどで取付面へ固定するため、安定した取付状態をつくりやすい。110m/s²の製品も選べる。穴開けなどの取付工事が必要。取付面の強度、締付方法、ブラケットの剛性を確認する。
マグネット式車体に穴を開けずに着脱できる。必要なときだけ使う場合や、常設できない車両に向く。平らな鉄製面が必要。水分、油、砂、曲面などの影響を受けるため、使用前に吸着状態を確認する。

常設して取付状態の安定性を優先するなら固定式、穴を開けず必要なときだけ使うならマグネット式が基本です。強い振動が予想される場合は固定式を優先し、想定する条件に適合するかをメーカーへ確認します。

マグネット取付の耐振動性能

本記事で紹介するパトライトのマグネット取付製品は、いずれも耐振動性能45m/s²です。振動の大きい場所や常設で使用する場合は、固定式の製品を検討してください。

車両用回転灯の固定式とマグネット式を比較したイラスト
左:固定式/右:マグネット式。常設するか、必要なときだけ着脱するかで選びます。
第2章:45・90・110m/s²は何を表すのか

m/s²は加速度の単位です。製品仕様の45・90・110m/s²は、メーカー所定の振動試験で製品に与える振動加速度を表します。

同じ試験条件・同じ取付状態で比べられる場合は、数値が大きいほど強い振動条件で確認された製品と考えられます。ただし、振動試験には方向、振動数、時間、取付状態などの条件があるため、数値だけで別製品を単純に順位付けすることはできません。

  • 45・90・110m/s²は、車種ごとに法律で決められた必要値ではありません。
  • 同じ車両でも、屋根・荷台・車体後部など、取付位置によって受ける振動は変わります。
  • 本体が110m/s²でも、別のブラケットやマグネット台を使うと、取付状態全体の値が変わることがあります。
  • 110m/s²は有力な候補になりますが、脱落や故障が起きないことを保証する数値ではありません。
耐振動と耐衝撃は別の性能

耐振動は繰り返し加わる振動に対する性能、耐衝撃は瞬間的に加わる力に対する性能です。耐振動値が高くても、あらゆる衝撃に耐えられるという意味ではありません。

第3章:車両・用途から候補製品を選ぶ

パトライトでは、車両や用途別に回転灯・表示灯の候補製品を紹介しています。

まず車両・用途から候補を絞り、電源電圧、取付方法、必要な色や光り方を確認すると選びやすくなります。

車両・用途候補製品耐振動性能・特徴
フォークリフトGL7-M1N-Y
固定取付時110m/s²
DC12~24V対応。直径68mmの小型・薄型で、黄色の表示灯を省スペースで固定したい場合の候補です。
フォークリフトGF7-48N-Y
固定取付時110m/s²
DC48V対応。直径68mmの小型タイプで、黄色の回転表示が必要な場合の候補です。
フォークリフトLPT-1M1-GLPT-2M1-G
90m/s²
厚さ13.5mmの薄型補助警告灯です。車体の限られた場所へ取り付けたい場合に適しています。
フォークリフトLFH-12S-YLFH-24S-YLFH-48S-Y
90m/s²
直径100mmのトリプルフラッシュ表示灯です。車両の電源電圧に合わせて選べます。
道路維持作業車SLFM-M1GBD-Y
45m/s²
ゴムマグネット式で、必要なときだけ取り付けられます。車体へ穴を開けたくない場合の候補です。
道路維持作業車RLR-M1-Y
110m/s²
直径162mmの大型LED回転灯です。固定取付で、大型の回転灯を使用したい場合に適しています。
道路維持作業車LPT-1M1-YLPT-2M1-Y
90m/s²
厚さ13.5mmの薄型補助警告灯です。取付スペースが限られる場合の候補です。
道路維持作業車AZF-M1LB-Y
45m/s²
全長550mmの横長タイプです。車両上部へ散光式警光灯を設置したい場合に適しています。
道路運送車両SLFM-M1GBD-G
45m/s²
緑色のゴムマグネット式表示灯です。必要なときだけ着脱して使用したい場合の候補です。
道路運送車両AZF-M1LB-G
45m/s²
緑色の横長タイプです。車両上部で広い範囲へ注意を知らせたい場合の候補です。
道路運送車両RLR-M1-G
110m/s²
DC12~24V対応。直径162mmの大型LED回転灯です。緑色の回転灯を固定取付し、耐振動性能を優先したい場合の候補です。
重機GL7-M1N-T
固定取付時110m/s²
直径68mmの小型・薄型で、3色を1台で表示できます。取付スペースを抑えたい場合の候補です。
重機GL10-M1N-T
固定取付時110m/s²
直径100mmで、3色を1台で表示できます。GL7より大きな発光面を選びたい場合に適しています。
重機RLR-M1-Y
110m/s²
直径162mmの大型LED回転灯です。固定取付で、大型の黄色回転灯が必要な場合の候補です。
重機AZF-M1LB-Y
45m/s²
全長550mmの横長タイプです。車両上部へ散光式警光灯を設置したい場合に適しています。
地域防犯車両HKFM-M1GRD-B
45m/s²
青色のゴムマグネット式回転灯です。必要なときだけ車両へ取り付けたい場合の候補です。
地域防犯車両AZF-M1LB-B
45m/s²
青色の横長タイプです。車両上部へ散光式警光灯を設置したい場合に適しています。
農機GL10-M1N-T
固定取付時110m/s²
直径100mmで、3色を1台で表示できます。固定取付で、複数の状態を色分けしたい場合の候補です。
取付方法に関する注意

GL7-M1N-Y、GL7-M1N-T、GF7-48N-YをGL-001でマグネット取付する場合、耐振動性能は45m/s²です。固定取付時とは異なるため注意してください。

なお、この表は車両・用途から候補を探すためのものです。「フォークリフトには110m/s²が必要」といった車種別の基準を示すものではありません。最終的には、実際の取付方法に対する耐振動性能と、電源電圧、色、大きさ、光り方を確認して選びます。

黄色・緑色・青色の灯火を公道で使用する場合は、色と用途に関する条件も確認が必要です。確認先は第6章で案内します。

参考:パトライト公式「車両用回転灯・表示灯選定」

第4章:取付時に確認すること

製品の耐振動値を確認するだけでなく、取扱説明書どおりに取り付け、取付面や固定部も点検してください。

固定式の確認点
  • 取付面に十分な強度があるか。必要に応じて補強できるか。
  • 指定された取付姿勢、ボルト、締付トルクを守っているか。
  • ブラケットを使う場合、ブラケット自体に振れや緩みがないか。
  • 使用開始後も、ボルトの緩み、ひび、変形を定期的に確認しているか。
マグネット式の確認点
  • 取付面が、マグネットで吸着できる平らな鉄製面か。
  • 水分、油、ほこり、砂などを取り除き、マグネット全面が接しているか。
  • 配線が引っ張られ、本体を動かす力になっていないか。
  • 使用前に、ずれ、浮き、異物の付着がないかを毎回確認しているか。
  • 取扱説明書に落下防止措置の指示がある場合は、その方法に従っているか。

製品の耐振動値が高くても、取付面や固定部に問題があれば安定した取付状態は保てません。耐振動性能の確認と、正しい取付・点検の両方が必要です。

固定式とマグネット式の取付状態を点検する作業員のイラスト
固定式はボルトや取付面、マグネット式は取付面の汚れや吸着状態を確認します。
第5章:耐振動性能に関するよくある質問
Q1:結局、どれを選べばよいですか?

まず、常設する場合は固定式、必要なときだけ取り付ける場合はマグネット式を選びます。

次に、第3章の表から車両・用途に合う候補を確認し、電源電圧、色、大きさ、光り方を合わせてください。

複数の製品が条件を満たす場合は、実際の取付方法に対する耐振動性能を確認します。判断できない場合は、車種、取付位置、取付方法、走行環境をメーカーまたは販売店へ伝えて確認してください。

Q2:迷ったら110m/s²を選べばよいですか?

固定取付ができ、電源電圧、色、大きさ、光り方も合い、同じ試験条件・同じ取付状態で比較できる場合は、110m/s²の製品を優先候補にできます。

ただし、110m/s²の製品がすべての用途に適しているわけではありません。GL7・GF7はGL-001でマグネット取付すると45m/s²になるため、採用する取付方法で確認してください。

Q3:振動が大きい場所では、固定式とマグネット式のどちらを選べばよいですか?

耐振動性能を優先する場合は、固定式が候補になります。

本記事で紹介するマグネット式製品の耐振動性能は45m/s²です。強い振動や衝撃が予想される場合や、常設する場合は固定式を優先してください。

一方、車体へ穴を開けず、必要なときだけ使用したい場合はマグネット式が便利です。

第6章:黄・緑・青の用途と公的機関への確認

黄色・緑色・青色の回転灯等は、購入しただけで車両に自由に装備・使用できるものではありません。

公道で使用する場合は、対象となる車両や用途を確認し、必要な手続きを行います。窓口や手続きの順序は地域によって異なるため、購入・取付前に公的機関へ相談してください。

主な対象・用途最初の確認先
黄色道路の維持・修繕・道路標示の設置に使用する車両、道路パトロール車など都道府県警察の交通担当窓口
緑色一定条件のトレーラをけん引する車両、特大車両を先導する誘導車など使用の本拠を管轄する地方運輸局等の基準緩和担当
青色一定の要件を満たす団体が行う自主防犯パトロール活動地域を管轄する警察署の防犯担当窓口
黄色回転灯

道路維持作業用自動車として公道で黄色回転灯を使用するには、車両や用途に応じて、公安委員会への指定申請または届出が必要です。

さらに、運輸支局等で車検証の記載変更などの手続きも必要になります。窓口や手続きの順序は地域によって異なるため、購入・取付前に、都道府県警察本部の担当課または所轄警察署の交通課へ、車両と用途を伝えて確認してください。

警察の案内に従い、運輸支局、自動車検査登録事務所または軽自動車検査協会で車両の手続きを行います。

緑色回転灯

緑色回転灯は、一定条件のトレーラをけん引する車両や、特大車両を先導する誘導車などについて、保安基準の緩和認定を受けて装備するものです。大型車や特殊車両であれば、自由に使用できるわけではありません。

購入・取付前に、使用の本拠を管轄する地方運輸局等の基準緩和担当へ、車両、用途、けん引・誘導する対象、特殊車両通行許可の条件を伝えて確認してください。

青色回転灯

青色回転灯等を装備した車両で自主防犯パトロールを行うには、一定の要件を満たす団体が、警察本部長の証明を受ける必要があります。

最初に、活動地域を管轄する警察署の防犯担当窓口へ、団体、活動区域、使用する車両を伝えて相談してください。証明書の交付後は、運輸支局等で、自主防犯活動に使用する車両である旨を車検証に記録する手続きも必要です。

公的機関へ伝える内容

車種、車両の使用者、使用の本拠、使用目的、走行場所、点灯する場面、取付方法を整理して相談すると、確認が進めやすくなります。

本記事は、一般的な制度と確認先を案内するものです。個別の車両で使用できるか、どの手続きが必要かについては、管轄する公的機関の判断に従ってください。
第7章:まとめ―耐振動性能を軸にした4ステップ

車両用回転灯は、次の順番で選ぶと分かりやすくなります。

1.公道で使用する場合は、色と用途を確認する

黄色・緑色・青色の回転灯等を公道で使用する場合は、購入・取付前に、第6章で案内した公的機関へ確認してください。

2.固定式かマグネット式かを決める

常設する場合は固定式、車体に穴を開けず必要なときだけ取り付ける場合はマグネット式が候補です。

本記事で紹介するパトライトのマグネット対応製品は、マグネット取付時の耐振動性能が45m/s²です。GL7・GF7も、GL-001でマグネット取付すると45m/s²になります。

3.車両・用途から候補製品を絞る

第3章の表から、使用する車両・用途に合う候補製品を確認します。その中から、電源電圧、取付スペース、色、光り方が合う製品を選びます。

固定式で必要な仕様がそろい、同じ試験条件・取付状態で耐振動性能を比較できる場合は、110m/s²の製品を余裕のある候補にできます。

代表製品は、次のように選び分けられます。

  • 小型・薄型の固定式を選びたい:GL7-M1N-Y、GL7-M1N-T
  • DC48Vで黄色の回転表示が必要:GF7-48N-Y
  • 直径100mmの発光面と3色表示が必要:GL10-M1N-T
  • 大型のLED回転灯を選びたい:RLR-M1-Y
  • 穴を開けずに取り付けたい:HKFM-M1GRD-B、SLFM-M1GBD-G、またはGL7・GF7とGL-001の組み合わせ

そのほかの候補を含む詳しい比較は、第3章の製品表をご確認ください。

4.取扱説明書どおりに取り付けて点検する

固定式は、取付面の強度、ボルトの締付け、配線の状態を確認します。マグネット式は、取付面の汚れや凹凸、マグネットのずれがないことを確認してください。

取付後も、緩み、ずれ、ひび、変形などがないか定期的に点検します。

製品選定のご相談

パトライト製品の選定で分からないことがありましたら、電材ランドへお問い合わせください。

電材ランドのお問い合わせフォーム

公道での使用可否や申請・届出については、第6章で案内した公的機関へご確認ください。

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